アレッポの石けんとは
名前の響きが「アレルギー用」とか「肌荒れ対策用」みたいな商品名の印象なんですが、そうではありません。シリアのアレッポ地方に伝わるレシピで作られたいわば特産品のような民芸品のような石けんのことです。特定のメーカーや特定の商品の名前ではありません。
原料油脂はオリーブオイルとローレルオイル
原料油脂はオリーブオイルとローレルオイル(月桂樹の種子から採れる油)です。配合の量には明確な決まりがないようでローレルオイルが2%のものから40%のものまでメーカーによって違います。日本ではローレルオイルの取り扱いがなく手作りもできず国産品もありません。
製法に関しても明確な決まりがないようで、加熱していることは共通しているようですが釜炊き製法と宣伝されていても塩析(石けんとグリセリンを分離する工程)しているかどうかもはっきり書かれておらず鹸化率も表示がありません。
なんだかちょっと怪しい気もするんですが、地域の手作り民芸品と考えるとこんなものなのでしょうか。
通販で買えるので使ってみました
販売実績もあり口コミサイトにも多くの感想が寄せられているので少なくとも安全な商品だと判断したので、とりあえず使ってみました。
10%ローレルオイル90%オリーブオイルで出来ているという商品だったのですが、とにかく臭い。無香料のコスメが好きなので原料臭にはかなりの耐性があると自負していますが、そんな私でもきついレベルの臭さ。顔と体に使用したのですがしっかり洗い流してもお風呂上りにも全身から漂う独特の強烈な悪臭。
先に述べたように明確な決まりがないので品質が不安定なので、その悪臭の原因は品質が悪いものに当たったのかな?という疑問もあったのですが試しに買い直して確かめる勇気は出ませんでした。本当に臭かったです。
口コミサイトを見てみると「はじめのうちは臭いけど慣れると気にならない」という方が何人かいらっしゃったのですが…。ご自身は慣れて気にならなくても、その臭いは確実に残っていて周囲の人は感じると思うので、何の解決にもなっていないと思いました。
大量生産の市販のものよりはいい
ただし、使用感とスキンケア効果に関してのみ言えば、大量生産された中和法や塩析を行う釜炊き法で石けん成分だけを分離した石けん素地を使用した市販の石けんと比べたら格段に良いです。
推測になってしまうのですが、アレッポの石けんの愛用者は他のコールドプロセス石けんを知らない方なのかもしれませんね。
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